葬儀費用を抑える方法はありますか?

2023.03.31

葬儀費用を抑える方法はありますか?
 
「葬儀費用は平均〇〇万円」といった記事がインターネットで散見されます。
 
元気なうちは考えることもないお葬式のことですが、まったくの予備知識もないと、いざその時に慌ててしまって、高額な割には思っていたのとは違う、残念なお葬式になってしまうかもしれません。
 
そこで今回は、葬儀費用を抑えて、納得のいくお葬式を行う方法をご紹介します。
 

葬儀費用の仕組み


葬儀費用を抑える方法をご説明する前に、まず葬儀費用の基本的な考え方についてご説明します。葬儀費用は、葬儀費用、接待費、そしてお布施と大きく3つに分けて考えます。
 

1.葬儀費用


まず、葬儀費用はお葬式を行うのに必要な費用です。葬儀式場を借りたり、祭壇を飾ったり、棺やお花、葬儀スタッフの人件費などです。お葬式を執り行うのに最低限、必要な費用です。
 

2.接待費


次に、接待費。こちらはお通夜や葬儀の後のお食事や、香典返しなどにかかる費用です。
 
参列者数によって変わるので、想定以上に参列者が訪れた場合など、急な費用も発生することもありました。
 
しかし最近は家族葬も浸透し、どなたが参列するかあらかじめ把握もできるので、、昔のように「参列者が多くて、葬儀費用がびっくりするくらい高くついた」といったトラブルはほぼありません。
 

3.お布施


そしてお布施です。お布施はお坊さんなど、宗教的な儀式を執り行う方へのお礼です。
 
基本はお気持ちなので、明確な料金表などはありません。しかし、こちらも最近ではある程度の目安は教えてもらえることも多く、わかりやすくなっています。
 
また、菩提寺など日頃お付き合いのあるお寺がない場合は、お坊さんを紹介してくれるサービスもありますので、困ったら葬儀社に相談してみてくださいね。
 

葬儀プランの種類


さて、葬儀費用の仕組みがわかったら、次は葬儀プランについても簡単にご説明しましょう。
 
インターネットや新聞の折込チラシなどでお葬式の広告をご覧になったことはありますか?
 
いろいろな葬儀社のチラシに「〇〇プラン △△万円~」と、祭壇の写真と金額が載っていますね。葬儀プランというのはこの「〇〇プラン」に該当するものです。
 
多くの葬儀社では葬儀プランを用意しています。葬儀社によってプランの名称はさまざまですが、一般的に葬儀プランは次の4種類が基本になっています。それぞれの特徴を簡単にまとめたので参考にしてください。
 

主な葬儀の種類


1.一般葬(参列者が多い。規模はやや大きくお世話になった方々とお別れができる
2.家族葬(参列者は身内や仲の良い人が中心。故人とゆっくりお別れができる)
3.一日葬(参列者の人数にかかわらず、お通夜のない、一日だけのお葬式)
4.火葬式(参列者は家族が中心。お通夜、葬儀のない、安置と火葬のみのお別れ)

ご覧いただくとわかるように、葬儀プランは、一般葬、家族葬、火葬式と、葬儀の規模(参列者の数)をもとに設定されています。
 
一日葬だけは、葬儀の日数が基準になっていますが、こちらも参列者数は家族葬と同じくらいとイメージしておけば問題はないと思います。
 
なお、葬儀の内容は地域等によっても異なります。詳しくは葬儀社に確認しましょう。
 

葬儀費用を抑える3つの方法


さて、葬儀費用と葬儀の種類について見てきましたがいよいよ本題です。
では、葬儀費用を抑えるにはどうすれば良いのでしょうか?ここでは主に3つの方法をご紹介します。
 

1.ふさわしいお葬式のプランを選ぶ


葬儀費用を抑えるためにまず大切なのは、ふさわしいお葬式のプランを選ぶことです。
 
予算に合わせて、まずは基本となるふさわしいプランを選んで、そこに必要なものを追加していくのがポイントです。
 
例えば「家族葬のプランが良いけれど、葬儀に参列してほしい人はたくさんいる」といった時は、葬儀の担当者に相談してみましょう。オプションなどで対応できたり、よりふさわしいプランを提案してくれたり、解決策はきっと見つかります。
 

2.事前相談をしていくつかの葬儀社から見積もりを取る


次に、事前に葬儀社を探しておくということも大切です。
 
葬儀社選びは、大切な方が亡くなってから慌てて選ぶというケースが一般的でした。しかし、最近では元気なうちに終活の一環として、ご自身で葬儀社を選んでおくという方も少なくありません。
 
葬儀プランも、同じ家族葬プランであっても葬儀社によって金額も、プランに含まれる内容も少しずつ異なります。理想は、いくつかの葬儀社で事前相談をして見積もりをもらっておくことです。
 
冷静に判断できる間に、きちんと希望を伝えて葬儀社を決めておくことで、後悔しないお葬式が実現できます。
 
また、あらかじめ葬儀社の会員になっておくことで葬儀会館の利用料が割り引きになったり、近隣のお店で安く買い物ができたりといった、お得な特典がついていることもあります。
 
さらに、葬儀費用を抑えられるだけでなく、何より遺されたご家族の負担も軽減し、なるべく迷惑をかけないですむということも、事前相談の大きなメリットですね。
 
 

3.お香典、埋葬料・葬祭費などを充てる


3つ目は、お葬式の費用を抑えるというよりは、葬儀を行うことで「もらえるお金もある」ということです。それらのお金を葬儀費用に充てることで、喪主や遺族の負担を軽減できます。
 
葬儀でもらえるお金で最もポピュラーなのが、お香典です。何かと大変な葬家を親族や地域の人たちで支え合うという相互扶助の気持ちから生まれた習わしです。単純に考えると、参列者が増えれば香典による収入も増えます。
 
次に、埋葬料と葬祭費です。亡くなった方の埋葬や葬儀を行うことで受け取れるお金です。
 
故人が会社員など健康保険に加入していた場合は埋葬料(一律5万円に組合によっては付加給付も)、後期高齢者医療制度・国民健康保険に加入していた場合は葬祭費(金額は自治体によって異なる)となります。
 
いずれも申請をしないともらえませんし、申請期限を過ぎると時効になりますので、早めに申請しましょう。
 

まとめ


今回は、葬儀費用の抑え方についてご説明しました。
 
しかし、例えば葬儀費用を故人の財産から支払うと、その分は相続財産から差し引くことができるというように、お葬式の後の相続まで視野に入れて考えると、ご家庭によって最もお得な葬儀も変わってくるかもしれません。
 
大切なご家族に負担をかけずに、一番良い形でのお別れを実現するためには、早めの準備が必要です。お元気なうちから葬儀の事前相談を行っておくことをおすすめします。

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